CAM TECH BLOG

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新人デザイナーのための研修設計 〜殻を破らせるしかけ〜

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はじめに

CAM クリエイティブ人事/広報担当の桑田です。

去る2019年4月から5月にかけて、サイバーエージェント(以降、CA)グループ3社の19新卒デザイナー合同研修を実施しました。

参加した全23名のうち、CAM所属は7名と、昨年の2名から比べて3倍増で、伴走する立場としても、なかなかのやりがいを感じられる2ヶ月となりました。実際どんなことを実施したのか、研修の狙いやその設計について紹介したいと思います。

研修の目的

CA グループのビジネスはデジタルが中心なので、配属までにその基礎を整えておく必要があります。

ところが、新卒メンバーの多くは美大や学芸系大学(院)出身で、専攻も油絵、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、映像、紙媒体と多岐に渡り、その技量もそれぞれです。

ですから、研修では全員が一定レベルの「ビジネスで必要なデジタル技術と知識」を身につけられるようなカリキュラムになっています。

また、研修にはもう1つ、 CA グループのデザイナーにふさわしいマインドセットを設定する、という大きな目的があります。これは技術習得と同等に重要な要素ですが、そう簡単ではありません。

ここでの成功のキーは「自己開示」です。自己開示をすることで、人間関係を強固に築けたり、これまでの枠を超える成長ができたりしますが、プライドがそれを阻害してしまいます。

そのため、この研修では常に張り詰めた緊張感を保ち、メンバーの気持ちを揺さぶる場面を設けることで、コンフォートゾーンから出ることを促します。

受ける側からすれば、決して心地よい体験ばかりとは言い切れないのですが、自力で自分の殻を破ることの難しさを考えれば、ある程度の負荷は致し方ないことと思います。

思いきり知識を吸収しつつ、社会の厳しさを学び、「学生ノリ」を綺麗さっぱり捨て去るーーそれがこの研修の目的です。

研修の設計

方針と雰囲気

入社後すぐの4月上旬から5月下旬までの約2ヶ月間、外部講師による講義と、課題制作+講評を繰り返します。

講義の時間を含め、1課題あたり、およそ5〜7営業日スパンで形にしていきますから、情報集めや思考の深掘り、作業にかけられる時間はかなりタイトです。

「まだ新人だから」という言い訳や妥協は一切許されず、かなり高い完成度を要求されます。

各課題の最後のタームで行われる、クリエイティブディレクターやベテランデザイナーによる講評では、歯に衣着せぬ辛口コメントが飛び交い、中途半端な励ましや、オマケの加点などはゼロ。初回だけで、多くのメンバーが打ちのめされることになります。


課題内容

課題は、CA グループが展開する事業で必要となる技術に焦点を当てた次の5つです。

1)デザイン基礎(インフォグラフィックス)

   CA のデータをインフォグラフィック化し、就活生向けのA3のポスターを制作

2)Webデザイン

   CAの全サービスを紹介するWebサイト(PC・スマホ)のデザインを制作

3)HTML/CSS

   サンプルデザインをレスポンシブ対応でコーディング。より難易度の高い課題も準備

4)UIデザイン

   新しい入力体験を提供する無料のメモ帳アプリデザイン制作(iOS、android)

5)ゲームデザイン

   仕様書(5〜6p)に沿ったゲームUI(ホーム画面、対戦中画面)、動画)制作


スケジュール

研修は、大まかに次のような流れで進めます。

事前準備

    スキルチェック(初期時点でツールの習熟度
    知識や興味など)、個人目標設定

オリエンテーション

    研修全体の概要
    クリエイティブディレクターより心構えのレクチャ

本編(×5課題分、繰り返し)

    課題説明
    外部講師による講義
    プレゼン練習
    メンタータイム
    中間発表
    講評会・評価

クロージング

    振り返り
    MY  IR作成
    振り返りレポート(ブログ)


評価基準

評価基準は、事前にメンバーに開示されます。基本的には以下のような内容になります。(※ 課題によって異なります)

* 媒体やデバイスに適したデザインのルールが守られているか

* 見る人の目と心に訴える魅力があるか

* 情報の優先順位づけ・取捨選択が適切かつ明確にできているか

* ユーザー視点での設計・デザインができているか

* デザインガイドラインを理解し、ブランドが適切に扱われているか

* オリジナリティはあるか

・・・などなど。

それぞれの項目に対し、どのレベルで課題解決できたかを軸に評価します。メンバーは中間発表で最初のアイディアを発表した後、先輩や講師から得たアドバイスやヒントを元に、最終講評まで時間が許す限り、ブラッシュアップしていきます。

各課題とも、優秀な作品には金銀銅のメダルを授与、モチベーションの維持に役立てます。


フォローアップ

研修中、メンバーが1人で悩まないよう、先輩社員との接点を随所に用意します。課題のヒントをもらったり、悩みを聞いてもらったり、配属希望を考える際の情報を得たりする場として活用されます。

プレッシャーの強い研修だけに、手厚いフォローアップはマストです。主に次のようなフォローアップの場を用意しました。  

* メンタータイム: 各課題の中間発表前に、メンターに相談できる時間

* Slack 相談チャンネル: 先輩デザイナーに気軽に質問を投稿できるチャンネル

* 交流会(ランチ、飲み会): 先輩や人事とのランチや飲み会を開催

* 人事面談: 研修中のメンバーのコンディションチェック

このほか、必要に応じて、サポートを行います。

まとめ

前述の通り研修では、スキルを伸ばすことと、マインドセットを整えることは同等に大事なポイントです。少々痛みが伴ったとしても、研修で「知ってるつもり」「できてるつもり」を脱却できれば、配属後の大やけどを避けられます。

では実際、そんな 研修に参加した CAM の7名は、それぞれどんなことを学び、どんな成長を遂げたのか

ここからは本人たちの言葉で綴る、週次リレー形式の研修レポートに繋ぎたいと思います。

1人目はこちら!

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(クリエイティブ人事/広報・桑田)